EndurNeck やファンドフレットといったユニークな仕様で知られるスウェーデンのヘッドレスギターメーカー .strandberg*。日本で製造するJ-Series が発売されるなどラインナップも増えつつあります。
そこで本記事では、2015年12月時点でのストランドバーグの状況をまとめてご紹介します。
まず現行ラインナップは以下の4種類に大別できます。
- OS Series:韓国製
- J-Series:日本製
- CS (Custom Shop):スウェーデン製
- MtM (Made to Measure):スウェーデン製
各シリーズの価格を6弦のBoden で比べると、
- OS:直販1850ドル、国内実売24万円
- J シリーズ:実売43万6000円
- CS:直販3350ドルから仕様によって変動
- MtM:直販4万6000スウェーデンクローナ(約66万円)から仕様によって変動
各シリーズをざっくり説明すると、まずOS は仕様を固定してコストを抑えた大量生産モデル。韓国のWorld Musical Instruments 社が製造しています。
同社はPRS のSE シリーズやSchecter Diamond シリーズ、LTD、Dean など多くのメーカーの製造を請け負う、世界でも有数の規模の楽器製造会社です。
OS の上位モデルにあたるJ-Series の製造元は明かされていませんが、真偽は不明ながらネット上では長野県のダイナ楽器という噂が流れています。
同社は神田商会グループの一員で、フェンダージャパンを製造していたことで知られます。また近年はオリジナルモデルを開発し、それを元にしたオーダーメイドも受け付けています。
OS とJ-Series の仕様が固定なのに対し、CS (カスタムショップ) はあらかじめ用意されたオプションの中から選んでカスタマイズできることが特徴です。
今年の7月頃までは、Washburn やParker、Randall などのブランドを所有するUS Music 社の米国工場で生産していましたが、USM 社が工場を閉鎖したためスウェーデン生産に変わっています。
MtM は、ストランドバーグの創業者Ola Strandberg 氏に直接相談しながら、あらゆる仕様をカスタマイズしてオーダーできる最上位モデル。
注文するにはウェイトリストに申し込んで順番が回ってくるのを待つ必要があります。その期間は明示されていませんが、少なくとも数年はかかるようです。
こうして現状を見ると、標準仕様のカスタムショップよりもJ シリーズの方が値段が高いという点に目がゆきます。
またこれまでストランドバーグは自社製品の製造元を自ら明かしてきましたが、Jシリーズについて説明はありません。
そもそもJ シリーズは公式サイトに掲載されておらず、発売に際して公式発表もないなど、立ち位置がよく分からない製品でもあります。
日本でのみ少量を販売して終了なのか、それとも日本で試してから世界展開するつもりなのか、そして製造元が明かされる日が来るのかなど、国産バーグの今後の動向が気になるところです。
2016年1月20日追記:Strandberg 公式サイトにBoden J Series が掲載されました。仕様を固定して価格を抑えた量産モデルとして世界販売します。
仕様は日本で販売中のJ シリーズと同じです。また製造元がダイナ楽器であることも明記されています。
ラインナップは6/7/8弦の3種類。価格は6弦が3250ドル、7弦が3350ドル、8弦が3450ドル。価格的にはOS とカスタムショップの間に位置します。
またカスタムショップ製品の基本価格が上がっています。Boden 6 は3350ドルから3650ドルへ300ドルの値上がりです。
値上げの理由は不明ですが、従来の価格ではJ シリーズと100ドルしか違わないため、差別化が目的かもしれません。
ソース: .strandberg* guitars
参考: strandberg - Boden J / Sweden Custom Shop
strandberg - The .strandberg* Custom Shop is Moving to Sweden
The Parker Guitars Forum - Parker closed? EDIT: Parker NOT closed!
ダイナ楽器
The .strandberg* Newsletter - 2016 News & Announcements
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