先日突如発表され、ギター業界を騒然とさせたトーシン・アバシのギターメーカーAbasi Guitars USA。
長年エンドース契約を結んでいたアイバニーズ製ではないということで、誰が製造を担うのか注目を集めていましたが、その正体がFrank Falbo であることが判明しました。
フランク・ファルボは、Falbo Guitars の創業者兼ビルダーであるとともに、Fishman の製品開発チームのメンバーでもあり、過去にはSeymour Duncan のバイスプレジデントを務めるなど、エレキギターのあらゆる面を知り尽くしている人物。
アバシギターズの製品は、カリフォルニアにあるファルボギターズの工房で製造されます。
ラインナップはアバシがメインで使用する8弦マルチスケールに加えて、通常スケールとマルチスケールの6/7/8弦、さらにはヘッドレスも計画中とのこと。
価格は未発表ですが、このニュースを伝えている米Guitar World は3200ドル前後と予想しています。
なお気になるアイバニーズを去ってファルボと組んだ理由について、アバシ自身の言葉を抄訳すると、
「開発に時間がかかりすぎた。といってもアイバニーズが悪いわけではなく、大量生産という壁に道を阻まれてしまった。たとえばロック式ペグを載せる場合、そのコストは店頭に並ぶまでに4倍以上に跳ね上がる。そうなると僕の望む仕様は実現できない。僕がどれほどアイバニーズと彼らの仕事を愛していたとしてもね」
「僕の求めるギターは、最も大胆で挑戦的なギターメーカーでなければ実現できない仕様を備えていた。そしてその難題に挑んでくれたのがアイバニーズだった。(中略) しかし僕の要求は変わり続け、これまで色々なメーカーに製作を依頼してきた。その結果として、自分が求めるデザインを100% 反映してくれるチームと働きたいと思うようになった」
「僕にはよりコンセプチュアルなデザインや、こだわりの仕様を詰め込んだギターを愛してくれるファンがいると思っている。僕はそんなギターコミュニティの一員として、他とは違うデザインを求めるギタリストに向けた、理想のギター会社を作れる立場にいると思うんだ」
Abasi Guitars は、米国で2018年1月25日から28日(現地時間)にかけて開催されるWinter NAMM Show に出展予定。ブース番号は4130。
古くはエディー・ヴァン・ヘイレンのEVH、最近ではザック・ワイルドのWylde Audio やオーラ・イングランドのSolar Guitars など、著名ギタリストによるギターメーカーの設立は珍しいことではありません。
とはいえ市場が縮小し続けているエレキギター業界において、すでに定番の地位を築いているEVH は別格として、残るWylde / Solar / Abasi がこの先生き残ることができるのか、興味深く見守ってゆきたいと思います。
ソース: Guitar World - Tosin Abasi Opens Up About Abasi Guitars, Names Key Personnel and More
参考: Abasi Guitars USA - 公式サイト / Instagram
Falbo Guitars
Wylde Audio
Solar Guitars
NAMM.org
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