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2014/09/22

コラム:高画質動画で "聴く" アンプの歪み。Fender Blackface & Dumble 編


高画質動画で聴くアンプの歪みシリーズ。初回のFender Tweed Amp 編に続き、今回はFender Blackface アンプと、その発展形といえるDumble アンプを採り上げます。大音量での視聴がお薦めです。また記事の最後ではダンブル系ペダルをまとめて紹介します。





はじめはギター関係のデモ動画を多数投稿しているSam Villo チャンネルより、1965年製Fender Deluxe Reverb、通称デラリバのデモ。

ギターはアルダーボディの2006年製フェンダーカスタムショップストラト。Jescar のステンレスフレットを打っています。PU はブリッジにKloppmann、ミドルとフロントにダンカンAntiquity II Surfer。

ボリュームを全開にしたデラリバに直結し、ギターのボリュームやタッチでクリーンからドライブサウンドをコントロールしています。スピーカーはTone Tubby のセラミックに交換済み。



2本目はブルース系のギアレビューで知られるオーストラリアのintheblues チャンネルより、Fender Deluxe Reverb Reissue。

アンプは無改造でボリュームは全開。ギターはフェンダー52リイシューテレと、ミニハムバッカーを搭載したレスポール(詳細不明)。テレのPU は前後ともにJoe Barden です。

フルアップした22W の真空管アンプが放つ爆音から耳を守るため、演奏中は耳栓をしています。こちらもアンプ直結です。



3本目は米国の楽器店Music Store Live のチャンネルより、1965年製Fender Bandmaster。6L6管 x 2で40W 出力のアンプです。

ヘッドは真空管を交換した以外はオリジナル。キャビネットはトーレックスとグリルクロスを張り替えています。スピーカーは1965年製のOxford 12インチ x 2。これも直結。



Blackface 編の最後は個人撮影の1964年製Fender Bassman デモ。ボリュームは全開にし、米国カリフォルニアのMagus Innovations 製Ultimate Attenuator で音量をおさえています。

Magus Innovations 公式サイト

ほか使用機材は12インチのCelestion Gold 搭載キャビ、57' レリックストラト、Ibanez TS10 (Drive: ゼロ、Tone: 2時、Level: 12時)、ワウ。

演奏は45秒頃にスタート。はじめはフィンガーピッキングで控えめに弾いていますが、56秒頃にリアPU へ切替えてギターのボリュームを全開にすると強烈にブルージーなドライブサウンドが響いてきます。2分頃からのSRV も聴きどころ。


前回のTweed アンプと比べると、Blackface は歪みの質がきめ細かくなっているほか、バッサリとカットされた中域も特徴的です。

またブラックフェイスとチューブスクリーマーの組み合わせは王道ですが、歪ませるとルーズになるボトムを引き締めつつ中域を足せるTS は、たしかに最適なパートナーと言えそうです。



続いてはダンブル編。1本目はBlackface でも紹介したSam Villo によるDumble Overdrive Special ODS-100 のデモ。

ギターはアルダーボディのFano Alt De Facto JM6。PU は前後ともLollar で、リアがImperial、フロントがImperial low wind。いわゆるPAF 系のPUです。

キャビは25W のCelestion Blackback (Greenback の色違い) 搭載のMarshall 1960B。

動画への「アンプとペダルで再現するならどの組み合わせが一番近いと思う?」というコメントに対しては、「ブラックフェイスのツインリバーブ+Zendrive ??」と回答しています。



2本目はDumble Overdrive Reverb のデモ。演奏しているのはRene Del Fierro。詳細な情報は発見できませんでしたが、おそらくプロのギタリストと思われます。

動画からはギターのボリュームとタッチへの追従性の素晴らしさが伝わってきます。Zoom Q3 で撮影し、編集は一切なしとのことです。




3本目はSRV やジョン・メイヤーの使用で知られるDumble Steel String Singer、通称SSS のデモ。演奏はオレンジアンプの動画でお馴染みのDoug Doppler。

機材はDon Grosh Electra Jet、ビンテージのTS808 (メロディとソロで使用)、ARACOM PRX150 Power Attenuator、Scumback M75-HP-LHDC スピーカー搭載のAvatar 製112キャビ。

Scumback はビンテージセレッションのクローンと言えば真っ先に名前の挙がる米国のメーカー。Avatar は米国のキャビネットメーカーで、手頃な価格で高品質な製品をオーダーメイド販売しています。

Scumback 公式
Avatar Speakers 公式

なおこの動画には全4回のロングバージョンがあり、SSS でのメタルなリフや速弾き(第3回)など楽しい試みが詰まっています。ちなみにダグ氏はジョー・サトリアーニの門下生です。




4本目はDumble Overdrive Special ODS-100 のデモ。ギターはダンカンのミニハムキャリブレートセット搭載のFlaxwood Custom。12インチのエミネンスTexas Heat 搭載マーシャル112キャビに繋いでいます。



ダンブル編の最後は、Alexander "Howard" Dumble 本人がチューブアンプについて語る動画をご紹介します。抱えたテレが小さく見える巨体の持ち主が御本人です。

なおダンブル氏は今も健在で、数は少ないながらもアンプ製作やMod を行っています。


YouTube にはダンブルクローンアンプの動画が溢れており、本物のデモ動画はごく僅かです。またダンブルはすべてオーダーメイドのため個体によってサウンドが異なり、その違いを知るには本記事で挙げた動画ではまったく不足していると言えます。

しかし少ないながらも本物の動画を聴くと、ブラックフェイスのカットされた中域を補いつつ、よりオープンで滑らかなドライブサウンドを放つという点は共通しているように感じます。

本記事で上げた動画をもとに、各メーカーのダンブルクローンを聴き比べるのも楽しいかと思います。


最後はDumble 系ペダルをいくつかご紹介します。




Hermida Audio Zendrive

機材はFender CS Strat、3 Monkeys Orangutan ヘッド、3 Monkeys 2 x 12 キャビ + Celestion G12M-65 Creamback。




Hao Rumble Mod.




Tanabe.tv Zenkudo / 禅駆動

64年製ストラト+ミッドブースト回路、Mesa / Boogoe Mark III ヘッド、 ElectroVoice EVM12L 搭載Fender Hot Rod Enclosure。




Tanabe.tv Dumkudo / 弾駆動

Analogman Big-T PU 搭載テレ、Raw Vintage PU 搭載ストラト、Dr.z Maz.18。




Jetter GS124




Mojo Hand FX DMBL




Wampler Pedals Euphoria。旧称Ecstacy。演奏はBrian Wampler 本人。




Mad Professor Simble




Shin's Music Dumbloid




Amplified Nation Big Bloom (ダンブロイドクローン)




Weehbo Effekte DUMBLEDORE




Fuchs Plush Drive




Kingsley Minstrel Tube Overdrive




Hotone Grass




Ethos Overdrive Amp。その名の通り30W のアンプヘッドですが、ペダルとしても使えるのでご紹介します。


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