高画質かつ高音質なビデオカメラが手頃な価格で買える昨今。アンプメーカー以外にも、楽器店や個人による高品質な動画が動画サイトに多数アップされるようになりました。
そこで今後数回に渡り、定番や銘機と呼ばれるアンプの高画質&高音質な動画を紹介します。ぜひ大音量で視聴してみてください。
今回採り上げるのは、エレキギター用アンプの始祖といえるフェンダーのツイードアンプです。第2回のBlackface & Dumble 編もあわせてどうぞ。
最初の動画はフェンダー初のギター用アンプ、1946年製Fender Deluxe。ハワイアンなどで使われるラップスティールギター&マイク用アンプとして開発されました。使用ギターは1956年製テレキャスター。
(本記事の見出しに反して画質は荒くツイードでもありませんが、ツイードアンプを語る上で外せない1台ということでご容赦ください)
続いては米国の楽器店Music Store Live によるヴィンテージツイードアンプ弾き比べ。本物の1965年製ストラトと、Gibson ジミー・ペイジモデルで素晴らしいトーンを奏でています。また動画の最後には、ちょうど入荷したという1959年製ES-335 も弾いています。
登場するアンプは:
- 1949 Fender Tweed Deluxe
- 1958 Fender Tweed Harvard
- 1959 Fender Tweed Princeton
- 1955 Fender Tweed Wide Panel Champ
- 1958 Fender Champ
こちらは米国ナッシュビルのヴィンテージ楽器店Carter Vintage Guitars による1959年製Tweed Deluxe のデモ。
アリゾナ出身の凄腕ブルースギタリストJ.D. Simo が、1957年製Gibson Les Paul Custom を使い、甘くジャジーなクリーンから極太のオーバードライブまでギターのボリュームのみでコントロールして弾き倒しています。
貫禄あるルックスの1959年製Tweed Bassman のデモ。当時のツイードアンプは生地の保護のためにラッカーを塗っており、使ううちに独特の味が出てくるのも魅力です。
使用ギターはフェンダーカスタムショップ製62' テレ。PU はフロントがストック。ブリッジはダンカンの50年代モデルとのことで具体的なモデル名は述べていませんが、レリック風の外観からAntiquity for 1955の可能性が高そうです。
デモは1分頃にガラスのように輝くクリーントーンからスタート。2分50秒頃から徐々にアンプのボリュームを上げて歪ませてゆき、3分40秒頃にフルボリュームに到達します。
1962年発売のマーシャル初のギターアンプJTM45 がBassman を元に開発されたことは有名ですが、本家もなかなかの歪みっぷりです。
Tweed Bandmaster クローンのデモ。Tweed アンプはどれも回路がシンプルなため自作する人が多く、米国ではキットも多数販売されています。動画ではヴィンテージ感あふれるクランチサウンドが楽しめます。
最後は現在Fender が販売中の57' Deluxe head。Pulsonic Celestion Greenback を搭載した1972年製マーシャルキャビと、Weber MASS 100 アッテネーターを使用しています。
ギターは2本のヒスコレLes Paul (2008年製R9、2010年製R7)と、2013年製カスタムショップSG Standard Aged、76年製フェンダーテレ。
モデルごとの違いはありますが、太く張りのあるクリーン、パンチの効いた中域、シンプルな回路とプッシュされたパワー管が生む荒々しい歪み、そして歪ませた際のルーズなボトムというサウンドは共通しています。
またギターのボリュームやピッキングの強弱でクリーンからダーティまで自在にコントロールできることも、アンプとの一体感を求めるギタリストには魅力です。
なお当然ながらどのモデルもマスターボリュームはなく、歪ませるには音量を上げるしかありません。解決策としてはアッテネーターがありますが、ツイードサウンドを狙ったペダルを使うのもひとつの手です。
現行製品の例を挙げると:
Way Huge Red Llama MkII
Wampler Tweed 57'
Lovepedal High Power Tweed Twin
Catalinbread Formula 5F6
HAO Sole Pressure
以上でTweed 編は終了です。次回はフェンダーのブラックフェイスアンプとダンブルを採り上げます。
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