(Image: Guthrie Govan Official Facebook)
GG ことガスリー・ゴーヴァンが、現在参加中のスティーヴン・ウィルソンバンドでの機材についてPremier Guitar のインタビューに答えました。その記事の抄訳をお届けします。
(Image: TheGigRig Facebook)
PG: 2年前に見せてくれたシグネチャーギターのプロトタイプはコアボディだったけど、その後にバスウッドバック、スポルテッドメイプルトップに変えたよね?
GG: 市販モデルはバスウッドだね。今でもコアのプロトタイプは持っていて、いくつかの用途には素晴らしいサウンドだよ。コアは録音すると「少しスピードアップしたマホガニー」のように聴こえる。ホンキーでミッドレンジーな「吠える」周波数がすこし上で。ただコアは素晴らしいサウンドの木だけど、様々なサウンドを出す必要がある時は、すべての周波数がバランスよく出るバスウッドとメイプルの組み合わせを選ぶんだ。独特な個性がないから、ニュートラルな場所からピックダイナミクスやペダル、アンプを使って環境にあわせたサウンドを作り込める。
PG: ギターにはベイクド・ウッド(高温と水蒸気で処理し耐久性を高めた木材)を使ってる?
GG: うん。僕の現行Charvel ギターはすべてベイクド・ネックを採用しているよ。響きが変わって、生鳴りもすこし活き活きとしてくる。またとても安定していることは世界中を飛び回るギタリストにはピッタリだね。インドネシアに持っていった時も湿度の影響を受けなかったよ。僕らはベイクド処理に夢中で、市販モデルはボディのバスウッドもベイクド処理されてる。メイプルよりも柔らかい木だから慎重に処理しなきゃいけないんだ。
PG: Hand. Cannot. Erase. (ガスリーが参加したウィルソンの最新アルバム)で使ったギターを教えてくれる?
GG: フェンダーからAmerican Deluxe Strat を借りてRegret #9 の長いソロで弾いたよ。ノイズレスPU が載っててサウンドも気に入った。ヴィンテージスタイルのPU が載ったストラトよりもドライブサウンドに使いやすいんだ。ノイズがないからね。あとはAncestral という曲でギブソンES-335を使った。10年ぐらい前に買ったギターで、僕と同い年(1971年製)なんだ。それってクールだなと思ってね。
(Image: Victory Amplification)
PG: ではアンプは?
GG: Victory Amps の V100 アンプヘッドとCelestion Vintage 30 搭載の4x12 キャビネットを使った。Victory は英国の新しいギターアンプメーカーで、デザイナーのMartin Kidd は以前にCornford で働いていたんだ。
PG: Axe-Fx はどう思う?
GG: 朝4時にゲストソロを録音しなきゃいけない時にはファンタスティックな機材だね。ただしっかりしたスタジオで本物のキャビネットをマイキングできるなら、僕はそっちを選ぶよ。もし君が(Hand. Cannot. Erase.を録音した)AIR スタジオを使えるなら、せっかくだし本物のアンプを持ち込むよね。Axe-Fx は録音済みのアンプサウンドを再現するけれど、アンプ自体を再現するものではない。素晴らしい機材だけど、僕には昔ながらのやり方のほうが音楽的にもしっくりくるんだ。
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抄訳は以上です。インタビュー全文はPG のサイトへどうぞ。
上は2013年のスティーヴン・ウィルソンのツアーに参加した際の機材解説動画。下はボードを作成した英国TheGigRig による解説です。2015年のツアー用ボードもGigRig が制作しています。
ちなみにマホガニーボディのギターを愛用していたガスリーがバスウッドとメイプルの組み合わせを使うようになったのは、以前にシグネチャーモデルを発売していたSuhr のジョン・サーに勧められたことがきっかけです。
またSuhr での最後のシグネチャーモデルはバスウッド&メイプルボディやベイクド・ネックを採用しており、Charvel 製シグネチャーモデルにもそれらの仕様は受け継がれています。
ソース: Premier Guitar
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