ポイント・トゥ・ポイント:プリント基板(PCB 基板)を使わず、タグボード、タレットボード、ラグ板(らぐばん)などを用いて手作業で作成したアンプのこと。通称 P to P。
ハンドワイヤリング:機械ではなく手作業で作成したアンプのこと。そのため「プリント基板を使ったハンドワイヤリングアンプ」というのも存在します。また「どこまで手作業で作ればハンドワイヤリングアンプなのか」という業界共通の基準もなく、各メーカーが独自の基準でハンドワイヤリングと謳っている状況です。通称 HW。「ハンドワイアード」「ハンドワイヤード」とも。
画像つきの説明は続きへどうぞ。
まずはPCB 基板で作ったアンプから。Marshall 1959 Super Lead 100 Reissue の内部です。画像はWikipedia より。
続いてタグボード(Tag Board)を使ったアンプの例。この板にパーツを手作業で取り付けます。
取り付け後。これは私が所有していたOrange AD-5 の内部です。(AD-5は超初期の150台ほどのみ、タグボードを使ってポイント・トゥ・ポイントで造られていると言われています。参考リンク)
こちらはタレットボード(Turret Board)を使ったアンプの例。タレットボードとは、ベークライトやガラスエポキシの板、絶縁性のある紙などに、金属製のターミナル端子やアイレット(ハトメ、グロメットとも)を取り付けた板のこと。
こんな板に、
ターミナル端子や・・・
アイレットを付けて・・・
完成!
パーツを取り付けるとこんな感じに。(画像はVOX HW シリーズの内部)
穴の開いていない板を購入して、手作業で穴を開けるところから始めるアンプビルダーもいます。
最後に、欧米では究極のヴィンテージマーシャルレプリカメーカーのひとつとして知られる、Germino Amplification のGreg Germino の作業風景をご紹介。
板への穴あけに始まり、ほぼすべての作業を1人でおこなっています。美しいポイント・トゥ・ポイント配線も必見。
Germino Club 40。蛇足ですがこの動画の演奏・撮影・編集は、Bogner のYouTube 動画でも知られるGreg V。ギタリストとしても一流ですが、ビデオ編集者としても活躍しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿