BTMB は、クローンペダルキットで知られるBuild Your Own Clone (BYOC) のオーナーKeith VonderHulls が運営するエフェクターメーカー。
BYOC での経験を元に、名機や定番と言われるヴィンテージペダルへ現代的な仕様を加えたのが今回のEQ'd Vintage Series です。
またソフトタッチでクリック音のないリレー式トゥルーバイパスを採用するほか、部品は米国でスルーホールPCB に手作業で取り付けられます。
各モデルを個別に見てゆくと、まずRam Fuzz はラムズヘッド期の、Triangle Fuzz はトライアングル期の Big Muff がベース。
オリジナルと同じNOS トランジスタを採用してサウンドを忠実に再現するとともに、ローノイズ化しています。
GermaniumFuzz とSiliconFuzz はヴィンテージのFuzz Face がベース。
白い筐体のGermanium Fuzz は、ネガティブグランドとNPN トランジスタに対応するためにオリジナルの回路を変更。
またヴィンテージサウンドを再現しつつ、センターマイナス電源への対応と他のペダルとの相性を向上するために、NOS のAC127 ゲルマニウムトランジスタを手作業で選別して搭載しています。
緑色のSilicon Fuzz は、リイシューのシリコンファズフェイスの中でも評価の高いCrest Audio 期を再現すべく、超ハイゲインのNOS BC109C トランジスタを採用しています。
ちなみにCrest Audio の前身はDallas Music Industries (DMI)。そのDMI の前身は、1960年代にFuzz Face を製造していた英国Dallas Arbiter です。
赤い筐体のClassic Overdrive は、TS808、OD-1、SD‐1、TS9 といったペダルへ敬意を払いつつ、現代的な仕様を加えたオーバードライブペダル。
中央のVintage/Crunch スイッチでは、クリッピングを定番のシリコンと、よりオープンでコンプレッションの少ないLED から選択可能です。
ダークブルーのBritish Overdrive は、Marshall Blues Breaker がベース。Vintage モードではオリジナルと完全に同じクリッピングのオーバードライブに、Crunch ではディストーションよりのサウンドになります。
BTMB は各モードのサウンドの違いについて、「2本のKT66 管とチューブ・レクチファイアで30W のBlues Breaker コンボ (Vintage) と、2本のEL34 管とソリッドステート・レクチファイアで50W のJCM800 (Crunch)」と説明しています。
Gray Box Overdrive は、外観と製品名からも分かる通りDOD250 クローン。オリジナルと同じU741CP チップも採用します。
また中央のミニスイッチをDist+ ポジションにすると、ゲルマニウムダイオードクリッピングのMXR Distortion + クローンになります。
最後はProCo RAT クローンのClassic Distortion。NOS のLM308 チップを備え、中央のスイッチでヴィンテージのBig Box RAT とTurbo RAT を切り替えられます。
EQ'd Vintage Series は一律199.99ドル(約2万4600円)で直販中。今のところ国内代理店LEP International のサイトには未掲載です。
ソース: Big Tone Music Brewery - EQ'd Vintage Series
参考: BYOC / LEP International
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