ネットで話題の17弦ギターが詐欺と判明。自称ギター製作家は逃亡、依頼主の人気YouTuber は大金をドブに

1週間ほど前にネットで公開されるや、世界中で話題を呼んだ米Olson Guitarworks の17弦ギター。

注文主がチャンネル登録数140万オーバーの人気ユーチューバーJared Dines 氏で、このギターを使った演奏動画を投稿すると予告したこともあり、多くの音楽系サイトが採り上げるなど注目を集めていました。

しかし数日前にその状況は一変。なんとOlson はギターを作っておらず、中国のメーカーが製造したものを安価に入手し、あたかも自分が作ったかのように嘘をついて売ろうとしていたことがわかりました。

(JD のインレイが入った17弦ギター)

この17弦ギターが中国製だとバレたのは、中国のオンラインショッピングモールAliExpress にて、そっくりなギターが販売されていたことがきっかけでした。

そのギターを見つけたのは、米国のギター製作家Jamie Philips 氏。

さらにジェイミー氏が製造元のメーカーへ問い合わせたところ、なんとジャレッド氏のイニシャルである「J D」というインレイが入った17弦ギターの画像が届き、オルソンがギターを作っていないことが明らかになった、という流れです。



これを受けてジャレド氏は「I got scammed BAD...」(完全に騙された) と題した動画を投稿。

ギタールシアー(ギター製作家) を自称するオルソンのNicholas Olson 氏が、実際にはギターを作る技術がなかったことに加えて、中国から仕入れた400ドルのギターを、自分へ数千ドルで売りつけようとしていたことを明かします。

なお代金はすでに支払い済みですが、ギターは何度も納期が延びた末に、結局届かず。このままでは大金をドブに捨てることになってしまいます。

ジャレド氏は動画で、オルソンへ代金を返すよう呼びかけるとともに、もし本当のギター製作家が17弦ギターを作ってくれるならば、購入して動画を制作するつもりであるとも述べています。

一方でオルソンは、各種SNS を削除して逃亡中。誠実な対応を求めたいところですが、事の経緯を考えると望みは薄そうです。

 
(ギター系YouTuber と速弾き対決する人気シリーズShred Wars)

アリエクスプレスの出品者の多くは全世界へ発送しているため、今後この手の自称ギターメーカー詐欺は、海外はもちろん日本でも増えるかもしれません。

またアリには偽ギブソンや偽PRS なども大量に出品されているので、自称ルシアーやネット専門の楽器店から購入する際は、事前に評判を検索するなど、十分に注意する必要があります。

参考リンク
Facebook - Jamie Philips 1 / 2
IT Media - シェアしたくなる法律相談所 - 偽ブランド品の「購入者」が重罪に問われることもある！

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