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2016/10/08

コラム:30分でできるVOX V847 Wah トゥルーバイパス & LED モディファイ


前回のPhase 90 に続く改造ネタ第2弾として、VOX V847 ワウのトゥルーバイパス & LED モディファイをご紹介します。

現行モデルのV847-A は、VOX いわく「エフェクト・オフ時のギター・サウンドに色付けをしない」バッファーを内蔵していますが、実際に使ってみるとバイパス時のサウンドが変化していることに気づくと思います。

音の好みは人それぞれですが、原音をできるだけ変化させたくない場合、トゥルーバイパス化は効果大です。

また改造といっても作業自体は30分ほどで終わる内容なので、初めてのモディファイにもピッタリかと思います。興味が湧いた方は続きへどうぞ。



まずはトゥルーバイパス化から説明します。はじめに必要な工具について。上の画像は筆者が実際に使ったものです。

右から順にハンダ道具一式、ラジオペンチ、ワイヤーストリッパー、カッターナイフ、太さの異なるプラスドライバー2本。上の2本の輪は右がギター用の配線材、左が絶縁テープです。

ハンダごては1000円ほどで一式セットが買えますし、安く済ませるなら大きめの100均でも売っています。

ピックアップやポットの交換などにも使えるので、ギタリストなら持っておいて損はありません。



その他の工具は100均で揃います。ワイヤーストリッパーはカッターで代用できるので無くても大丈夫です。

また筆者の使った配線材はベルデンですが、高価なので手持ちのものを活用することをおすすめします。使わなくなったイヤホンのケーブルや、シールドケーブルを分解したもので十分です。



そして忘れてはいけない最重要部品が、3PDT フットスイッチ。単品よりも複数セットの方が安いので、今後も改造や自作をするならまとめ買いしても良いと思います。



では実際の作業に移ります。まずドライバーで底板を外し、左下のケーブルの束から緑色のケーブルを探します。


この緑のケーブルをフットスイッチに接続するのですが、そのままでは長さが足りないので延長します。

ワウの入力端子につながっている方を外し、適当な長さの配線材とつないでハンダで固め、絶縁テープで保護します。

(緑の線を伸ばした図)

続いてスイッチを交換します。つながっている3本の線を外し、スイッチを固定しているナットをペンチで回して外します。ペンチの代わりにレンチでもOKです。

元のスイッチを外したら3PDT スイッチを取り付けます。端子の穴が上下を向くように固定すれば、あとは配線するのみです。

配線方法は実物を見た方が分かりやすいと思うので、まずは下の画像をご覧ください。


3x3列の端子のうち、左端の最上段に延長した緑、中段に茶。中央の列は飛ばして、右端の最上段に青、中段に白。

そして最下段の左端と右端をつなぎます。画像ではコンデンサの足を切ったものを使っていますが、配線材でも大丈夫です。

(右側にLED が写っていますが、これはLED を付けた後に写真を撮り忘れたことに気づき、LED の配線を外して撮影したためです)

トゥルーバイパス化のみの場合、必要な作業はこれだけです。ビフォーアフターを見て分かる通りの、とてもシンプルな改造です。

(左:改造前 右:改造後)

なおフットスイッチを交換したことで問題が発生する場合があります。これは筆者が実際に経験したことですが、元のスイッチよりも新しいスイッチのほうが長さが短いために、ペダルを踏み込んでもスイッチを十分押し込むことができず、エフェクトをオンオフできなくなりました。

(左:元のスイッチ 右:新スイッチ)

そこでペダルの前部についているゴム足を根本からカッターで切り落としたところ、問題なくオンオフ可能になりました。

なおゴム足を切ることで、今度はペダルの踏みしろが浅く(=簡単にオンオフしてしまうように)感じるかもしれません。

その際はスイッチを外して根本にワッシャーを付けて、外に飛び出る長さを短くすることで、反応するまでの踏み込みの深さを調節できます。

(左:切断前 右:切断後)

続いてLED の取付について説明します。使う部品はLEDと抵抗、配線材の3つ。また工具では、筐体にLED 取付穴を開けるための電動ドリルが必要です。

LED には様々な色や大きさがあります。筆者はモディファイペダルの定番と言えるブルーの5mm を選びました。


またエフェクターの電源をそのままLED につなぐと過電流で壊れてしまうため、抵抗を挟んで電力を落とす必要があります。

抵抗の値はLED 自体の輝度や使用者の好み次第ですが、470オームから4.7k (4700) オームの間が一般的です。数値が低いほど明るく、高いほど暗くなります。

なお抵抗の値で悩んだり買いに行くのが面倒な場合は、抵抗付きのLED という選択肢もあります。



筆者も今回の改造では抵抗付きLED を使いました。秋葉原の千石電商で1個30円ぐらいで買った記憶があります。

(抵抗の形に盛り上がる熱収縮チューブの図)

またLED の固定方法については、筆者は瞬間接着剤でむりやり固めましたが、専用のホルダーを使う方がスマートです。



電動ドリルは大きく分けてコンセント式と充電式の2種類があります。ライブでVan Halen やMr. Big を演る予定がなければ、電池を気にする必要がないコンセント式がおすすめです。

新たに買うならシンコー製作所のACD-280 が、鉄に8mm の穴を開けられるトルクを備え、ドリルビットも4本(2/3/4/5mm)付属して、お値段は税込3000円前後と手頃で良さげです。



なおLED をホルダーで固定する場合は、ACD-280 付属のビットでは太さが足りないので、より太いビットやステップドリルを追加するか、リーマーで広げる必要があります。



道具が揃ったら改造に移りましょう。作業内容はフットスイッチと電源の接続、およびLED の取り付けです。

まずは電源から。基板を固定する3本のネジを外して裏返し、電源ジャックの裏側の端子に配線材をハンダ付けします。この線はフットスイッチにつなぐので、それに十分な長さを確保してください。


続いてLED を取り付けます。プラス端子(アノード、足の長い方)は抵抗を付けてフットスイッチの中央中段に、マイナス端子(カソード、足の短い方)はワウの出力端子のグランド(アース)につなぎます。

LED の足の長さが同じでプラスとマイナスが分からない場合は、LED 内部の金属片が小さいほうがプラス、大きい方がマイナスである場合がほとんどです。(例外あり)


すべての配線が終わった状態が上の画像です。延長した電源はスイッチの中央上段につなぎます。

ワウにシールドと電源をつないでスイッチを入れ、LED が光ることを確認したら、筐体に穴を開けて固定します。最初は細めのビットで下穴を開けてから、太いビットやリーマーで広げてゆきます。

LED を固定したらすべてのモディファイ作業は完了です。裏蓋を閉めて思う存分チャカポコしましょう。


長々と書きましたが、作業自体は緑の線と電源の延長、スイッチ交換、そしてLED の取付と至ってシンプルです。基板上の部品を交換する必要もありません。

費用も部品だけなら数百円、工具代を入れても5000円前後で収まるので、たとえばフットスイッチ不良のV847 を安く入手して、修理がてらトゥルーバイパス化するというのも楽しいかもしれません。

またグーグル先生に聞いてみたところ、より安価なVOX V845 やダンロップCry Baby シリーズの一部も基本構造は同一のようなので、同じ方法で改造できるものと思われます。

なお冒頭で触れたPhase 90 の改造は、V847 よりもさらに簡単です。興味のある方は下の関連記事リンクからどうぞ。

参考: Premier Guitar - 4 Pedal Mods for the Masses
VOX - V847 / V845
サウンドハウス - VOX V847-A / VOX V845
TGP - Dunlop 535Q Wah LED Mod

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